(代表中里文子のコラム/2020.11.27)

 

新型コロナウィルスの感染拡大は、第3波と呼ばれる深刻な状況に差し掛かりました。当然、私たちの暮らし方も感染拡大防止に向け「ステイホーム」「在宅ワーク」「不要不急の外出自粛」など余儀なくされてきます。その中で、「コロナ疲れ」「コロナうつ」を訴える相談が増えています。

自身や家族への感染や死への恐怖はもちろん、経済の悪化がもたらす倒産、廃業、失業などの不安、また、感染した場合の差別に関する不安など様々な「不安感」がその主な要因ですが、ソーシャルディスタンスや、今までになかった家族と過ごす多くの時間といった「人との距離」も見逃せない要因になっています。

私たちは普段、他者とのコミュニケーション手段として「ことば」を使いますが、そのほかにも相手の外観や表情、しぐさなどを手掛かりに相手の心の内をキャッチしようとします。しかしながら、相手との距離やマスクでおおわれた口元からは表情が読み取りにくく、分かってもらえない、受け入れてもらえていないなどの疎外感や孤独感から、「抑うつ感情」が生まれやすいとされています。

また、子どもたちの中にも大きな変化があり、「抑うつ感情」を訴える子どもたちが増えています。休校やステイホームにより行動や人間関係が制限され、自宅にいることで家族と過ごす時間が大幅に増え、今まで適度な距離を置くことで保たれていた「家族の形(家族関係)」が大きく揺らぐことになりました。親やきょうだいなどとの関係が微妙だったり、家族間で距離を取る(学校へ行く、仕事へ行くなどによる物理的な距離)ことで保たれていた家族内バランスが、「家族内の密」によって表出されてきたのだと思います。もともと家族内の問題を抱えていた家族にとっては、「家族内の密」の状況は否が応でもその問題に向き合わなければならず、特に、立場の弱い「子ども」へ向けて、その不満や不快感などが暴言や暴力、支配などの形で表れてきました。従って、児童虐待通報件数も増えてきました。

子どもたちの中でも、特に発達障害の特徴を示す子どもたちにとって、このステイホーム(日常を失う体験)は、しんどいものだと思います。発達障害といっても一口にその状態は説明できませんが、主な特徴として、「ルーティンを好む(変化を嫌う」「対人関係(距離)の難しさ」「自己中心性(人の気持ちや空気を読むのが苦手)」などが挙げられます。自閉症スペクトラム障害(発達障害)の子どもたちにとって、毎日のルーティンが崩れ、見通しの立たない(学校がいつ始まるか、勉強は遅れていないかなど)状態は、とても困難な状況だと思います。

このような状況下において、少しでも心穏やかに過ごすための重要な脳のメカニズムの一つが、「体内時計」です。在宅ワークやネットゲームなどの時間が増え、朝型から夜型になるなど生活リズムが変化することによって「体内リズム」が乱れている人が増えています。「朝起きて夜に寝る、三食の食事をとる」という基本をベースに、今までの生活リズムに近い生活を心掛けてみることが重要です。ただし、無理せず、ゆっくりと新しい生活リズムを作ることがコツになります。

コロナうつ」といわれているものは、医学的に説明されている疾患ではありません。今まで自身の中に潜んでいた性格特性(心配性、対人関係の苦手さ、不安感の強さなど)や、人間関係の難しさ(父親が支配的、NOと言えない主従関係、反抗期など)の問題などが、コロナ禍において増幅され、「抑うつ感情」となり現れてきたと考えるのが妥当かと思います。従って、それをどうケアしていくのかを考えるときに、もともとあった「問題」に向き合うことも必要になってきます。重要なことは、「我慢しないこと」「専門家などに相談すること」、そして、周りにいる人の変化に気づいて声をかけてあげることです。「心理カウンセリング」はこのような時にこそ、大きな力を発揮します。医療の前に予防の観点からも、専門家による「心理カウンセリング」がお勧めです。

引き続き、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、当オフィスでのカウンセリング・セミナーは、万全の感染対策を最大限に取りながら、少人数の従来の形でのセミナーを中心に、リモートでのWebカウンセリングや大好評の内容のZOOMセミナーを複数ご用意してお待ちしております。セミナーにご興味のある方は、当オフィスのLINE公式に「お友達登録」していただくと、セミナーの開催情報を募集開始の際にお届けしておりますので、ご利用してみてください。また、「自己理解」を目的とした知能検査をはじめとした心理検査とそのフィードバックは、当オフィスの得意とするところです。ご関心のあるかたは、お気軽に電話、またはメールにてお問合せください。

皆様のこころとからだのご健康をお祈りしております。

それではまた。

中里文子


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