TEGⅡ(東大式エゴグラムverⅡ)の見方

TEGⅡ(東大式エゴグラムverⅡ)の各タイプ、および各自我状態の見方については、下記をご参照ください。

29の自我状態タイプ

  1. CP優位

理想を追求する、リーダーシップをとる、責任感が強い、自他ともに厳しいという特徴を示し、社会的には責任ある仕事を担当する半面、頑固、融通が利かないと不評を買うこともある。「権威的で他人に従属的な役割を強いる」とされる。

  1. NP優位

人にやさしく温かく接する、人の気持ちを理解する、世話を焼くという特徴を示し、面倒見のよい人に多くみられるタイプ。一方で、過保護、過干渉、おせっかいにならないよう注意する必要がある。

  1. A優位

論理的、知的で計画的な行動が多く、仕事を進める上では有能な人が多い。しかし、理屈っぽい、冷たい、何事も計算づくというような非難を浴びることもある。

  1. FC優位

自由で陽気にはしゃぐ好奇心旺盛なネアカの人である。ただ、周りへの気遣いが少ないので、わがまま、腰が軽い、という風評を受けることもある。

5.AC優位

人に気づかいして「NO」と言えないので、部下として与えられた仕事はこなせるが、自分で先頭に立って何かを成し遂げるというのは不得手である。依存的で(自分では)何も考えないタイプとされる。

6.CP低位

理想はあまり追求しない、先頭には立たない、責任感はあまりない、自他ともに甘いという人で、無責任、ルーズという半面、おおらかで細かいことはあまり気にしないという面も備えている。思いやりと愛情いっぱいの結婚生活の長続きするタイプとされる。

7.NP低位

人にやさしくない、人の世話は焼きたくない半面、人に対しては厳しいので、ともすれば攻撃的になりやすい。依存欲求が満たされないと大声で抗議し、思いやりに欠けるので会話の中でよく「私が」「私を」を使うとされる。

8.A低位

あまり理論的、理知的でなく、現実認識ができていないことがある。CPとACが高いと、問題解決が難しく、葛藤状態に陥ることがある。

9.FC低位

自由にはしゃぐことができず、ネクラの人である。CPとACが高いと上手く自己実現できずにひたすら耐えながら葛藤だけをためていくことにもなりかねない。頑固で厳格で上役には従順であるが、自分は楽しまないタイプとされる。

10.AC低位

自分の思うとおりに行動してしまうので、行動力、指導力がある反面、周囲への思いやりや気遣いにかける傾向にある。他人を助けるために責任を持って最善の方法で仕事をするが、他人に盲従するよう仕向けるタイプとされる。

11.台形型Ⅰ

NP、A、FCが同程度に高く、CPとACが相対的に低いものである。従って、十分に理知的で、周囲への思いやりもあり、しかも自分も楽しむという自他肯定型の望ましいパターンの一つである。しかし、自分あるいは身内のことは十分に考えるが、それ以外のことはあまり関心がないというマイホーム中心主義ともいえる。

12.台形型Ⅱ

NPとAが同程度に高く、CP,FC,ACが相対的に低い。台形型Ⅰと似ているが、FCが高くないため、自己犠牲をしても他人に尽くすという点で異なる。奉仕精神は旺盛であるが、独りよがりにならないよう注意する必要がある。他人を成長させたり栄させたりするための健康的な指導(カウンセラー、教師、演出家など)で、他者を助けることで喜びを得るタイプとされる。

13.台形型Ⅲ

AとFCが同程度に高く、CP、NP、ACが相対的に低いものである。NPが低いため、人への思いやりに欠け、自分が楽しむためにあらゆる計画を立てるという傾向があり、自己中心的と判断されかねない。

14.U型Ⅰ

NP,A,ACが同程度に低く、CP,ACが絶対的に高いものである。従って、義務感、責任感、批判精神は高く、周囲への気遣いも強く、十分に自己主張、自己実現できないで葛藤をため込む傾向がある。自他否定型のあまり好ましくないパターンの一つである。

15.U型Ⅱ

NPとAが同程度に低く、CP,FC,ACが相対的に高いものである。U型Ⅰに似ているが、FCがたかいためにいらいら、葛藤をため込むことができずに衝動的に爆発しやすい傾向がある。

16.U型Ⅲ

A、FCが同程度に低く、CP,NP,ACが相対的に高いものである。FC低位型と似ているが、葛藤を抱えながらも人の世話をしたり、周囲へ尽くすことで生きがいを見出そうとする傾向がある。

17.N型Ⅰ

NPとACが同程度に高く、CPとAが相対的に低い。人にやさしく世話焼きで、{NO]と言えないので、仕事を頼まれると無批判に引き受け他人に尽くすというタイプ。他人に言えといえずに利用されたり、要求された以上に他人に与えてしまう傾向があるとされる。

18.N型Ⅱ

NP,ACが同程度に高く、CP,FCが相対的に低い。N型Ⅰに似ているが、自分は我慢して滅私奉公する傾向があり、葛藤をため込まないよう注意する必要がある。能率よく仕事はやり遂げ、施し上手であるが自分はほとんど楽しまないという傾向がある。

19.N型Ⅲ

AとACが同程度に高く、CPとFCが相対的に低い。仕事をする上では有能でそつなくこなすが、自分を楽しむことはせず、「仕事の虫」になりやすい。「働き者」とされ、仕事には献身的で、不満を言わずよく指図に従うイエスマンで重宝がられるとされる。

20.逆N型Ⅰ

CPとAが同程度に高く、NPとACが相対的に低い。理想を掲げ責任感が強い。自他ともに厳しいという特徴と、論理的、知的、有能であるという特徴を併せ持つので、仕事をこなすうえではパーフェクトに近い。ただし、人への思いやりや気遣いが不足し、「毒舌化」になりやすい。厳しく規則に従い仕事は楽しめるが、優しさと思いやりに欠ける。

21.逆N型Ⅱ

CP,FCが同程度に高く、NP,ACが相対的に低い。特徴はは、FCの高さにあり、人に厳しく自分に甘い自己中心的になりやすい。人への思いやり、気遣いが欠けていると、「自分勝手、気まま」と評されやすい。

22.逆N型Ⅲ

CP,FCが同程度に高く、A,ACが相対的に低い。逆N型Ⅱに似ているが、Aが低いと現実吟味をせずに感情や気分に振り回され、うまくいかないことがあると人のせいにしがちになる。

23.M型

NP,FCが同程度に高く、CP,A,ACが相対的に低い。人にやさしく世話焼きで面倒見が良いと同時に、陽気にはしゃいで自分も楽しむ傾向があり、面白い人との好感を持たれることが多い。ただし、CP,Aが低すぎると、社会のルールや規則を無視して気分の向くままに突っ走ることがあるので注意を要する。

24.W型

CP,A,ACが同程度に高く、NP,FCが相対的に低い。義務感、責任感、批判精神は高く、周囲への気遣いも強いうえに、十分に自己主張できないので、葛藤をため込む傾向がある。その怒りが自分に向いて自虐的になりやすいこともある。これも、U型と同様に自他否定のあまり望ましくないパターンの一つ。何事にも怒りっぽく、その怒りが自分に向いて計画的に自己破壊に向かうとしている。

25.平坦型Ⅰ

5尺度全てが同程度の高いもので、あらゆる面において心的エネルギーが高いスーパーマン的な傾向がある。生活は意欲的かつ活動的で猛烈に仕事をこなすが、頑張りすぎて過労状態にならないよう時には休養をとることが必要である。

26.平坦型Ⅱ

5尺度全てが中程度のもので、あらゆる面において平均的で中庸ではあるが、やや個性に欠けて面白みがないというきらいがある。

27.平坦型Ⅲ

5尺度全てが低いもので、全体的な心的エネルギーが少なく、物静かで控えめで引きこもりがちという傾向。

28.P優位型

CP,NPが同程度に高い。理想を掲げ、リーダーシップがあって、責任感が強いとともに、人にやさしく思いやりの気持ちが十分にあるという特徴を示し、まさに「親の鏡」である。ただ、ACが低すぎると相手の意向を無視して、自分の思い込みで行動しやすい。

29.C優位型

FC,ACが同程度に高い。成人してからもいつまでも子どもの自我状態のままに振る舞い、気分中心でいつも相手に依存する傾向がある。CP,Aが低いと、社会的な義務感や責任感に欠け、社会適応が難しくなることもある。スリルがあることや好奇心の赴くままに快楽追及するという特徴がある。

各自我状態の考え方

5つの自我状態の考え方