(代表中里文子のコラム/2017.2.20)

人間は起きている時間にエネルギーを消費し、食物や水分を取り入れ、内臓は栄養摂取のために消化活動を行います。一方、眠っている間にはエネルギー消費と消化活動は低下し、細胞の修復、毒素の除去、脳内の記憶整理や情報処理などの活動が行われます。そのために必要とされている睡眠時間は、一般的には7~8時間であるようです。

しかし、不規則な勤務時間などで生活のリズムが狂うと、体内時計が乱れるといわれています。その結果、感情をコントロールしにくくなりイライラしたり、怒りっぽくなったり、また、認知機能に問題が起こるため記憶力や集中力の低下がみられるようです。

健康面でも急激な睡魔に襲われたり、痛みや寒さに敏感になったり、また、ガンや糖尿病にかかりやすくなるといった影響が起こるようです。

多くの研究で、睡眠障害精神障害の密接な関係について指摘されていますが、睡眠障害を早期に発見することで精神障害の治療に役立つ可能性も多くの研究者が指摘しています。つまり、睡眠障害を治療することで精神障害の症状にも効果的であるわけです。

人は眠っている間に記憶の整理や脳細胞のダメージの修復、脳内の老廃物や毒素の除去を行うため、睡眠不足になると、心身の健康状態や生活の質、しいては寿命などに多大な影響を及ぼすといわれています。さらに、気分の落ち込み、体重増加、脳卒中や糖尿病のリスクが高まるといった重大な問題が生じるようです。

カリフォルニア大学で睡眠の研究、特にショートスリーパーの人たちの研究を行っているYing-Hui Fu教授によると、ショートスリーパーは遺伝子の突然変異により、眠っている間の脳内の作業を普通の人よりも短時間で終えることができる為、3時間ほどの睡眠時間でも問題ないと考えられているようです。たくさん活動できるなんて、ちょっと羨ましい!

残念ながらショートスリーパーの遺伝子を持たない私たちは、しっかり8時間睡眠を確保し、寝ている間に体の機能を整えていくことが重要です。短睡眠は、認知症リスクも高まるようです。「寝る子は育つ」とは、深い意味があったのですね。

睡眠を改善するための最も有効的な方法とは、「起床時間を毎日同じ時間に設定すること」だそうです。人生の3分の1を占める「睡眠」について、じっくり考えてみるのもいいかもしれませんね。

ではまた。


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